花咲く原石
「きゃっ!」
恐怖から全身が反応する。
オーハルは今まで見たことがないほど怖い目付きでシイラに詰め寄ってくる。
「こっちへ!」
叫ぶと同時にオーハルはシイラの腕を掴んだまま走りだした。
寸前に判断したようにシイラを引っ張って森を抜ける。
あとはこの広い道を走り抜けて、緑の旗の麓へたどり着くだけだ。
まだ少し距離はあるが全力で走ればすぐに着く。
オーハルは傷を受けた左側でシイラの右手を掴み、ただただ先を求めて走り続けた。
この速度がシイラにとって速すぎることは分かっている。
スムーズに付いてこれないシイラに構わず門を目指した。
頼むから転ばないでくれ。
最後まで堪えてくれ。
その願いだけを心の中で叫びながら、少しずつ近付いてくる緑の旗を目指す。
しかし駆け出したのも束の間、再び矢が2人を襲い鈍い音は無情にもオーハルの身体を捕らえた。
恐怖から全身が反応する。
オーハルは今まで見たことがないほど怖い目付きでシイラに詰め寄ってくる。
「こっちへ!」
叫ぶと同時にオーハルはシイラの腕を掴んだまま走りだした。
寸前に判断したようにシイラを引っ張って森を抜ける。
あとはこの広い道を走り抜けて、緑の旗の麓へたどり着くだけだ。
まだ少し距離はあるが全力で走ればすぐに着く。
オーハルは傷を受けた左側でシイラの右手を掴み、ただただ先を求めて走り続けた。
この速度がシイラにとって速すぎることは分かっている。
スムーズに付いてこれないシイラに構わず門を目指した。
頼むから転ばないでくれ。
最後まで堪えてくれ。
その願いだけを心の中で叫びながら、少しずつ近付いてくる緑の旗を目指す。
しかし駆け出したのも束の間、再び矢が2人を襲い鈍い音は無情にもオーハルの身体を捕らえた。