花咲く原石
この突然現れた制服集団もリトたちも、正体が分からないシイラたちにとっては混乱の材料でしかない。
唯一分かることはシイラたちの敵ではないということだった。
全員の身柄の引渡しが完了したのを確認すると、リーダー格の兵士が再びリトに向き合い姿勢を正す。
「それではこの者達を連れていきます。…そちらの方々は。」
視線だけをシイラとオーハルに向けて問いかけた。
ああ。と彼が言いたいことを悟ってリトが笑みを浮かべる。
「大切な客人だ。そいつらだけ頼む。」
「はっ!」
敬礼と共に背筋が伸びるような返事をして、兵士達は縄で縛られた者達を連れて門の方へ向かっていった。
その門とは、シイラとオーハルが目指していた緑の旗の麓の門だった。
「中央区へ…?」
思わずオーハルから声が漏れる。
そして次第に彼の表情が変わり、何か答えを得たような輝きを持ってリトを見つめた。
依然、分からないことだらけのシイラは置いてきぼりだがオーハルはもう次を求めている。
唯一分かることはシイラたちの敵ではないということだった。
全員の身柄の引渡しが完了したのを確認すると、リーダー格の兵士が再びリトに向き合い姿勢を正す。
「それではこの者達を連れていきます。…そちらの方々は。」
視線だけをシイラとオーハルに向けて問いかけた。
ああ。と彼が言いたいことを悟ってリトが笑みを浮かべる。
「大切な客人だ。そいつらだけ頼む。」
「はっ!」
敬礼と共に背筋が伸びるような返事をして、兵士達は縄で縛られた者達を連れて門の方へ向かっていった。
その門とは、シイラとオーハルが目指していた緑の旗の麓の門だった。
「中央区へ…?」
思わずオーハルから声が漏れる。
そして次第に彼の表情が変わり、何か答えを得たような輝きを持ってリトを見つめた。
依然、分からないことだらけのシイラは置いてきぼりだがオーハルはもう次を求めている。