花咲く原石
02.敵じゃない
「…っオーハル!!」
「くっ…。」
シイラに背を向けたリトは左手の長剣でオーハルの行く手を阻むように木に突き刺し、もう片方の手の短剣はオーハルの喉元に当てられていた。
少しでも動こうものなら容赦なく斬られる。
止まる道しか選ばせない早業に目を見張った。
そして背中の衝撃は、リトが木に剣を突き刺した時のものだと同時に理解したのだ。
「なんだ、連れか?」
その言葉にシイラが何度も頷いたのを確認するとリトは素早く剣を納めた。
シイラの青ざめた様子に罪悪感が否めない。
「すまない、勘違いをした。」
自由の身になったオーハルはすぐ様シイラの傍に駆け寄り、自分の背にシイラを隠してリトを睨んだ。
「…おっと。」
容赦ない威嚇は黙って受けるしかなさそうだとリトは諦めた。
勿論リトの謝罪などオーハルには聞こえていない。
「シイラ、怪我はありませんか?」
「う、うん。大丈夫。それよりオーハル、あの人エルフだよ。」
「くっ…。」
シイラに背を向けたリトは左手の長剣でオーハルの行く手を阻むように木に突き刺し、もう片方の手の短剣はオーハルの喉元に当てられていた。
少しでも動こうものなら容赦なく斬られる。
止まる道しか選ばせない早業に目を見張った。
そして背中の衝撃は、リトが木に剣を突き刺した時のものだと同時に理解したのだ。
「なんだ、連れか?」
その言葉にシイラが何度も頷いたのを確認するとリトは素早く剣を納めた。
シイラの青ざめた様子に罪悪感が否めない。
「すまない、勘違いをした。」
自由の身になったオーハルはすぐ様シイラの傍に駆け寄り、自分の背にシイラを隠してリトを睨んだ。
「…おっと。」
容赦ない威嚇は黙って受けるしかなさそうだとリトは諦めた。
勿論リトの謝罪などオーハルには聞こえていない。
「シイラ、怪我はありませんか?」
「う、うん。大丈夫。それよりオーハル、あの人エルフだよ。」