【短】彼女の憂鬱


……でも肩叩いたくらいじゃ、日ごろのお返しにもなってないというか


なんだこれって感じ?



「てか美波、どうしたの急に。何か企み中?」



春兄がちょっと後ろを向いて、ジトーっと私を見る



「違うよ!バカ!」



企みって!企みじゃないよ!

喜ばせたい企みだけど!



つい、強く肩を叩く




「ちょ、いて!」


「春兄のバカ!」




私にも、何かさせてよ



春兄のこと、喜ばせてあげたいのに



何したらいいか思いつかないし

何したらいいかわかんないし



いっつも私ばっかり助けてもらってさ




……春兄のバカ



隙がなさすぎる!
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