【短】彼女の憂鬱


………へ?




思わず、パッと顔を上げる


目の前には春兄



じっと私を見つめる




……触り倒したい?



触り……倒す…………





「………!」



何となく、いや多分、理解したところで


一気に顔が赤くなったのがわかった




そんな私を見て、春兄がぶはっと吹き出す




「嘘だって、不満なんてないよ」




また、頭を優しく撫でられる





……本当?



もし今のが本音だったら、



我慢……してるんだよね



春兄が



私に……触ることを?
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