お医者さん嫌いなのに・・・

点滴が終わるころ、佐藤先生がカーテン開けて入ってきた。
「どうですか？眠れてるね。熱だけ計ってみよう。」とそっと耳式体温計で計りながら
「岩本くん、さっきは指導ありがとうって聞いたよ。」
「あぁ、美奈の血管は医療者泣かせだからなぁ。」
「確かに、私も痛い思いさせちゃったことあるよ。ありがとう。」
体温計がなって「うーん、今ね３９度２分。解熱剤、打ったほうがいいかな？」
「あぁ、しょうがないね。美奈は嫌がるだろうけど」
「じゃ、解熱剤用意してもらうね。座薬も処方するようにしておくから。引越しでも、無理させないよにしてあげてね。」
「あぁ」
って佐藤先生と慶太が話ししている声で目がさめた。
「美奈ちゃん、もうすぐ点滴が終わるんだけど、注射も１本打ちましょう。それで帰っていいからね。」って佐藤先生に言われた。
「えっ、注射ですか・・・」
「美奈、頑張ろうな。すぐ終わるから。」
左腕は点滴がまだ刺さっているから、右腕を出された。
肩の近くを消毒され、「チクってするけど、動かないでね」って言われたと同時に痛みがきた。
「痺れとかはない？」
「はい」というと、ズキって痛みが強くなった。
「痛いっ」って思わず声が出ちゃったけど「ごめんね。はい終わり。」って言われて、揉まれた。
すぐ終わったのかもしれないけど、ズキズキと痛みが続いて、「まだ、痛い」って言ったら
慶太に「今日は痛いかもな。明日には痛みも引くよ。大丈夫。」って言われた。