お医者さん嫌いなのに・・・
ドアの開く音で目がさめた。
お姉ちゃんと修先生だった。
「美奈ちゃん、どうかな?熱計ってみようね。」って修先生はすぐ体温計を脇に挟んできた。
「美奈、なんか食べたいものとかある?買ってくるよ?」ってお姉ちゃんに言われたけど、
お腹すいてない・・・「ううん、いい・・・」って答えちゃった。

ピピピッ
体温計を抜かれて、「下がらないね。しんどいでしょ。解熱剤使おうか?」って修先生に言われたけど、
「ううん、いいです。大丈夫・・・」って言ってたら、まだ、ドアが開いて、岩本先生がきた。

修先生「熱は39度3分だったよ。解熱剤使おうかと思ったけど、美奈ちゃんは大丈夫だって・・・」
岩本先生「そうですか?クーリングもあまり効果がなかったですね。これ以上、高熱が続くと喘息発作も心配です。午後一番での聴診では喘鳴があり、吸入したのですが・・・」
お姉ちゃん「美奈、熱下げてもらおうよ。しんどいでしょ?」
私「だって、痛いのいやだぁ・・・」
岩本先生「美奈ちゃん、ちょっとだけがんばれないかな?痛いの怖いし、イヤだよね。でも美奈ちゃんには必要なお薬だと思う。僕がぎゅって抱いててあげるから、大丈夫だよ。大丈夫ね。がんばろうね。」
私「・・・うん・・・」消え入りそうなくらい小さくうなずいた。涙はすでに流れてたけど・・・
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