お医者さん嫌いなのに・・・
看護師さんと入れ替わってお姉ちゃんが来てくれた。
「おはよう。美奈。しんどそうね。熱、まだ高いの?」
「うん。さっき39度あって、ご飯も食べれなかった・・・」
「そっか・・・しんどいね。ジュースでも飲む?」
「ううん。いい。ごめんなさい。」
「謝らなくていいよ。何か欲しいものとかあったら言ってね。」
お姉ちゃんと話してたら、慶太が来た。
「優香さん、おはようございます。美奈?熱上がっちゃったね。ちょっと診察するよ。服めくれるかな?ゆっくり息して、スー・・・ハー・・・。はい、いいよ。ちょっとお腹もみるよ。押さえるから、痛いとこあったら教えて・・・はい、大丈夫だね。次はノドみるから、あーんして・・・はい、いいよ。どこか痛いとことかある?」
「うん。頭が痛い。」
「熱が高いからなぁ・・・今、寒い?暑い?」
「どっちでもない。寒くないし、暑くもないよ?」
「じゃあ、ちょっと氷枕してみる?頭冷やしたら痛いのがマシになるかもしれないよ。」
お姉ちゃんが「慶太さん?美奈の薬って今は点滴してる分だけですか?」って聞いた
「はい、点滴は抗生剤と炎症を抑える薬です。熱は炎症が収まってくれば下がるのですが、まだ、病気の勢いが強いので、解熱剤を使えば一時的には下がりますが、注射するのも美奈に負担がかかるから、一日に何度もというのはかわいそうなので、できれば、解熱剤は夜だけにしたいと思って、今は、少しでも辛さが緩和できる方法を考えています。」
「そうですか。ありがとうございます。美奈?ちゃんと先生の言うこと聞いて、早く良くならないとね。」
慶太、私が注射怖いのも、嫌いなのもわかってくれて、何かできることって考えてくれてるんだ・・・。
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