お医者さん嫌いなのに・・・
それから、しばらくウトウト眠ってたら、慶太が部屋に来ててお姉ちゃんと話をしていた。
「美奈?起きた?眠れたかな?熱はかってみようね。」と言って体温計を脇に挟んだ。
「美奈?何か飲む?」ってお姉ちゃんに聞かれたけど、ううんって首を横に振って答えた。
ピピピッ体温計がなった。熱は39度8分で下がってなかった。
「どこか痛いとかある?」
「頭が痛い・・・」
「しんどいね。熱が少し下がれば、楽になると思うんだけど、座薬入れてみような。ちょっと待ってて。」と言って座薬を取りに行っちゃった。
すぐ、戻ってきて、「じゃあ、美奈、ちょっと頑張ろうな。身体を横に向けるよ。向こう側に向けるか?」って言いながら、私の身体の向きを変えた。イヤでちょっと涙が出ちゃったけど、怠くて、抵抗することもできず、パジャマが下げられた。
「美奈、お口あけて、ハーって息してごらん。ハァーだよ・・・。よし、入ったよ。」
「ウッ・・・ううん・・・」
「よく頑張ったね。熱下がってくれるといいんだけどな・・・。じゃ、また、来るから。」って慶太は行っちゃった。
「お姉ちゃん?今何時?」
「3時過ぎよ。どうしたの?」
「お姉ちゃん、朝からずっといてくれて、疲れてない?」
「大丈夫よ。仕事もやめてるし、家にいても退屈だもん。ここで、ゆっくり過ごしてるから安心しなさい。」
お姉ちゃんは私が眠れるように、トントンってお腹あたりをしてくれて、いつの間にか眠ってた。
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