お医者さん嫌いなのに・・・
少しして、慶太は鞄をもって、修先生と一緒に入ってきた。
「美奈ちゃん。熱あがっちゃったんだって?しんどいね。」って修先生が言った。
「美奈?ちょっと頑張って熱下げような?」って慶太が言った。
「何するの?」って聞いたら
「注射しような。ちょっと熱高いし、座薬じゃ下がんないと思う。すぐ終わるからな。」
「嫌だぁ・・・泣・・・グズッ・・・」って泣いてたら、お姉ちゃんも来た。
「潤は寝たよ。美奈?熱高いの?」
「40度3分あったから、注射しようかって話してたところ。」
「美奈、がんばりなさい。病院行かなくってもいいように、慶太さん、用意してくれてたんでしょ?」
「・・グズッ・・・ウッ・・・泣」
「じゃあ、美奈、うつ伏せになって」って言って修先生と慶太が私の身体を動かした。
「イヤ・・・グスっ・・ウッ・・・」
「じゃあ、頑張ろうな。」
身体を押さえられて消毒されて、すぐ、チクってきた。「アッ!いたっ・・・うーん・・・」
「はい、おしまい。もう泣かないで。よく頑張ったね。」
「痛かった・・・涙」
「これで少しは熱下がるだろうし、ゆっくり寝れるといいんだけど。」
「慶太さん?泊まっていきます?」ってお姉ちゃんが聞いた。
「いや、美奈を看たいけど、今晩は待機当番でよばれるかもしれないし、明日、早いから帰ります。もう少し、美奈が眠るまでいます。」
「ありがとう。じゃあ、リビングにいるから・・・」ってお姉ちゃんと修先生は行っちゃった。
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