年下男子に要注意!?~俺様系小悪魔男子~
「遅い!!七海!!!!」
そう言って笑う貴方は
私の大切な大切な・・元彼。
「俺も!!美香子ちゃんも・・・ずーーーっと前から知ってたんだよ。気づかなかっただろ!!」
「・・・・どうして」
「んーーー!」
「・・どうして・・黙ってたんですか!!!私がどんどん綾斗のこと好きになっていくの知ってて!!どうしてとめなか・・・った・・・。どうして止めなかったんですか!!私のこと好きじゃ・・・なか・・った・・・から・・・」
「この馬鹿!!!!!!!」
・・・
初めて氷野先輩が私に怒鳴った。
「七海のこと・・・嫌いなわけないだろ・・」
「・・・ん・・・あっ・・」
「好きだけど・・・・。好きだからこそ・・・。七海には幸せになってほしい・・・。俺より七海を幸せにできる奴がいたなら・・・それは・・・俺は見守るしかできない・・・」
「・・っく!・・せ・・ぱ・・・いっ・・・」
「加瀬くん!!!!!!」
氷野先輩が隣にいる綾斗を呼んだ。
「はい!!!」
綾斗は氷野先輩を真っ直ぐ見て
返事を返した。
「・・・七海に好かれた加瀬くんは・・・誰よりも幸せ者だ。付き合うのを甘くみてたらダメだ・・。・・・・七海を幸せにできなかったら・・・この温厚な俺でも爆発すんぞ!!」
・・・
優しい。
優しすぎて怖いくらいに・・・・貴方が好きだったのを思い出す。
「わかってますよ!!!!・・安心してください!!俺は・・誰よりも七海先輩が好きだから!!」
・・その言葉を隣で聞いて泣き崩れた。
私の周りにはこんなにも
私を愛してくれる人がいる。
それをこんなにも感じられた日はなかった・・。
「・・はは。もう終わりだーーー!!俺も限界!!もう秋だぞ。何分もここにいたら凍えるって・・w・・それにもう授業始まんぞ!!朝から遅刻扱いにさせんなって!!」
そうまた微笑んで手を振る貴方に、私以上に幸せになって欲しいと願ったのは
この高2の秋のことだった・・・。