年下男子に要注意!?~俺様系小悪魔男子~





「キレイでしょう」




「・・・・うん」




・・・・そこには一面に広がる花畑。




別の世界にきたみたい・・・・。




「こんな花畑・・・。こんな狭い路地にあったんだ・・・・」




「はい。行ってみないとわからない、ステキな道ですよね」




私は心を奪われた。

キレイ過ぎて、キレイ過ぎて。



・・・・色とりどりの花を咲かせて太陽の光をさんさんと受けるその輝きに・・・




息を呑んだ・・・。





「今まで全然知らなかった・・」


「でしょう。この道を抜けるとね・・・」




そう言うと花畑の景色がパタンと終わり、また道がひらけた。



・・・・見覚えあるところに出た。





「はい。もう学校の裏門ですよ」



「え!!!!ここに出るの!?」



「はい。・・・さぁ降りてください。俺は自転車置き場に自転車置いてくるんで、先輩は先に行っててください。・・・ホラ、遅刻しないですんだでしょ?」




・・・学校の時計を見ると、時刻は8時28分。



「ホントだ・・・。遅刻しないですんだ・・・」



「フフッ。じゃ、先輩また」



そう言って背を向ける加瀬くん。




これは・・・・お礼言わないと・・・かな。







「加瀬くん!!!!」




「・・はい?」





「あ・・・・・・ありが・・・とぅ」




「・・・フッ。珍しいですね。お礼なんて。・・・・どういたしまして」




「・・う・・・ん。じゃあ」




ギクシャクしながらも言えた。



・・・あんなキレイな景色も見れたし。




・・・少しは感謝してみるか・・・・・・。






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