年下男子に要注意!?~俺様系小悪魔男子~
<七海side>
・・・・もう自分が嫌だ・・。
「う・・・・うぅ・・・ッ!!」
私は体育館を出て思いっきり走った・・・。
誰にも見られないように。
顔を下に向けて・・・。
走った・・・・。
ドンッ!!!!!!!
「あぁ!!!!」
「うわッ!!!」
誰かにぶつかってしまった。
「ご・・・・・ごめ・・んな・・さい・・!!」
「大丈夫;大丈夫・・・・・って・・・七海・・・?」
「え・・・・ッ・・」
顔を上げると・・・・
そこには体操着姿の氷野先輩がいた。
「・・・そんな・・・・こんなとこ・・・」
「どうしたんだよ。七海・・・・・。泣いて・・・・・」
「泣いてません・・・・だ・・・い・・・じょうぶです・・・」
「大丈夫なわけないだろう・・・・。どうしたんだ・・・・・」
「・・・なんでもないです・・・・本当に・・・さっきはぶつかってすいませんでした・・・・。ご・・・めんなさい・・・」
早く・・・・行かなきゃ・・・・・。
氷野先輩にこんなの・・・・見られたく・・・・ない・・・。
「七海!!!!!!!!!!!!」
ギュ!!!!!!!!!
「あぁ・・・!!」
「馬鹿!!!!なんでもないわけないだろ!!!こんな・・・泣いてるのに・・・!!!」
「・・・・・ふぅ・・!!!!うッ・・・・ううううあぁぁぁっぁぁ!!!・・・あぁぁぁぁ!!」
・・・・ついに・・・・我慢していたものが・・・・流れ出してしまった・・・・。
・・・・それは、先輩の体操着を濡らし・・・。
・・・心まで濡らしてしまった。
「・・・氷野・・・せ・・・せんぱ・・・・・い・・!!!」
「・・・ごめん・・!・・・何もしてやれねぇなんて・・・・。なんで泣いてるのかもわからないで・・・・・俺って・・・!!」
・・・先輩のせいじゃない。
・・・・私、先輩と会えなくて、そのまま自然に壊れていくのが怖かっただけなんだ・・・・。
疲れたんでもなんでもない・・・・・。
そう・・・先輩との仲が壊れるのが怖かっただけ・・・・・。
きっと・・・・・そう・・・・。