年下男子に要注意!?~俺様系小悪魔男子~
<綾斗side>
部活が終わった放課後。
あの2階のイスには・・・。
「綾斗~~~!!お疲れ~~!!」
「あぁ。ありがとう」
すっと、タオルとペットボトルの水を渡してくれる
美香子先輩。
「毎日綾斗は大変だよね。部活があって」
「・・うん。でも、バスケ好きだから苦じゃない。それより、美香子・・の方が毎日大変だろ?俺のこと待っててさ」
「何言ってるの?好きな人の為なら2時間でも3時間でも待ってられるよ?」
「・・・そっか」
「うん!」
その笑顔が逆に俺の胸をうずかせる。
俺って・・とことん最悪な男だよな。
もう終わったのに・・好きな人のことを忘れられないでいる・・。
こんなの・・・もう・・・・。
「・・っつ・・・あのさ、美香子」
「ん?どした?」
「俺・・これから着替えて生徒会の仕事、少し残ってやっていかなきゃならないんだ」
「・・え。そうなの?」
「あぁ。氷野先輩、小学校の頃の友達と会うらしくって今日はすぐ帰ったんだ。氷野先輩は生徒会もバスケも頑張ってたから・・俺が代わりに」
「そっか・・。それなら私も手伝うよ!」
「いや。美香子は帰っていいよ。せっかく待っててくれたのに・・ごめん。でももう暗いし、早く帰ったほうがいい。両親も心配するから」
「・・・ありがとう。そんなこと考えてくれて。・・・じゃあ私帰るね」
「うん。ごめんな」
「いいよ。じゃあ頑張ってね」
「あぁ」
そう言って手を振り、美香子先輩は帰っていった。