年下男子に要注意!?~俺様系小悪魔男子~
言っちゃった。
嘘ついた。
怖かった。
加瀬くんの目が、真直ぐすぎて。
私は見つめることができなかった。
弱い自分が見られそうで、怖かった。
とっさについた嘘は、あまりにも哀れな嘘だったのかもしれない。
でも、私にはそれしかなかった。
「それしか・・・・なかっ・・・」
声が・・・かすれる・・・。
「うぅ・・・っ・・!!!」
なんで。
涙が出るの・・・。
また・・・聞こえるよ・・・。
なんのための涙なんだって。
美香子の声が・・・聞こえる・・・!
「・・・ごめ・・ん・・っ・・」
地面に座り込む私。
体を震わせるアスファルトの冷たさ。
・・・遠くに見えるネオン街。
その輝きさえ滲んでみえる。
人通りの少ない学校の近くは
今はもう真っ暗。
今の自分は
自分の足元さえ・・・・薄暗くてみえない。
誰か・・・
照らして・・・。