年下男子に要注意!?~俺様系小悪魔男子~
・・・・トントントン。
私の部屋のドアを叩く音。
「・・・はぁ・・い・・。お母さん・・・?」
そう返事をすると、少しずつドアが開く。
「お母さん。昨日は心配かけてごめんね。・・・私・・昨日・・どうしちゃ・・・・」
そこまで言ってようやく気づいた。
「・・・・あ・・・」
見上げると、加瀬くんが私の方を見て笑っていた。
「七海先輩。遅いですよ、起きるの。まぁ今日からずっと迎えにきますから遅刻はないと思いますが」
「・・・せくん・・」
あぁ。
.....夢じゃなかった。
「せくんじゃないですよ。・・加瀬くんでもないですからね」
「・・え」
ゆっくりと私のベットに腰を下ろす加瀬くん。
そして、私のあごを右手で少し上げて・・。
チュ・・・。
「・・!!!!!」
「これからは『綾斗』ですよ」
「・・へ・・・・ッ」
「プッ!!・・・先輩かわいいなぁ。固まっちゃって。昨日キスしたばっかでしょ?なんで改まって固まるの?w」
バッ!!!と隣に飾ってある鏡を覗くと・・
「(顔真っ赤・・・・)」
「・・・ふふ。真っ赤っか。そのまんま学校行けないかもね」
「・・・っ・・つ!!・・っていうかなんで加瀬く」
「先輩。さっそく加瀬くんですか?綾斗ですよ。あ・や・と。何度も間違えるようだったら、またキスしますよ?今度は深~~~いの」
「な・・なにを!!!調子に乗るな!!!」
「まぁ。間違えなくてもしますけどね。普通に」
「はぁ!?」
「だって・・。やっと俺達カップルになったんだから。舞い上がるのは当たり前でしょう。好きだったらしたくなるもの。両想いだったらなお更です」
「・・・何言ってるの。・・・私達が両想いになったって・・・。氷野先輩が・・」
そう。氷野先輩のこと。・・・忘れちゃいけない。
今まで、私のこと大切にしてくれたのに。
私が・・裏切っちゃった・・・・。
あんな優しい氷野先輩のこと・・・。