年下男子に要注意!?~俺様系小悪魔男子~
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2-A
この教室のドアを開けるときの気持ちは、毎回違かった。
私も。綾斗も。
嬉しさ、不安、悲しみ、困惑、驚き。
開けるたび、現実が私達を突き刺す。
・・でも。今は違う。
そんな気持ちはどこにもなく、今の2人の心は確かに同じ。
真直ぐな目だけが、私達の気持ちだった。
「先輩。美香子先輩に何を言われよう何をされようと、俺が守りますから」
「・・・綾斗。嬉しい。・・でもそんなに手荒にしないでね。・・だって、裏切ったのは私の方だし、美香子は何も悪くない」
「先輩・・・」
「それに・・・・何より。・・・・私の・・・親友だから」
美香子先輩と亀裂が入っても・・。
先輩の心は変わってなかった。
その言葉は俺に勇気をくれた。
「そうですね。・・・もう、しっかりと伝えましょう。俺達の気持ち」
「・・うん。親友だからこそ。だよね」
「えぇ。・・・じゃあ開けますよ」
「うん。行こう」
・・こんなにも迷わず2-Aの扉を開けられた日はなかった。
私には綾斗がいるから・・。
ね。