Black cat
まぁ、他にやることないのかと聞かれたらないのだから仕方がない。
校舎を回り、いい所がないか見渡す。
「……お。」
俺の目線には、日陰でしかも死角になっているかなりいい場所だった。
早速そこに向かって行くと、先約がいたようだ。小柄な奴が膝を抱え寝ていた。
………女?
近寄ってみると、顔は見えないが髪の長い奴がいた。
え、でもこの学校に女っていたか?
この学校、鳳凰高等学校、略して鳳学はヤンキー校として有名で、五年前位から一人も女は入学していなかった筈だ。
まさか、実は髪の長い男っておちはねぇよな……。いや、あってほしくないわ、んなこと。