セカイを旅する
「母さん…父さん…。大丈夫だよね?絶対に生きてるよね?」
(それは…、何とも言えない。)
(私も同感ね。明日、明日まで待ちましょう?)
どうして、母さん達が襲われなきゃいけなかったんだろう。
何も悪い事なんてしていないのに。むしろ、母さんや父さんは感謝されていた。
今までずっと、エレバンの人とも仲良くしていたし、お互い助け合ってた。私も、たくさん可愛がってもらった。
襲われなきゃいけない理由なんてないのに…
いつまでも、家族三人で暮らしていきたかった。
あの日々は二度と返ってこないの?
(アリサ、考えるのはやめなさい。今日は寝るんだ。)
(おいで。一緒に寝ましょ?)
ボロンゴとヴィエンに温められながら、アリサはゆっくりと眠りに落ちていった。