瞳の先に
翌日。
俺はなぜか亜夢のことばかり考えていた。
己道のことも…

俺の親父…清龍と己道は、昔から犬猿の仲だった。
だが、市が二つも離れていて、会うことも少なければ、闘う機会もなかった。
でも、俺が中3だったとき。
幕はひらいた。 戦争が始まった。
レディ-ス 『アゲハ』の総長をしていた 母さんたちも入っての接戦だった。
1日目は6時間闘って 幕を閉じたが、次の日も、闘ったと聞いている。
その日は、夏休みだったし、中学生ということで、乱闘には入れてもらえなくて、快斗と家で遊んでいたんだ。
そしたらいきなり 当時清龍の 副総長をしていた 高橋 達也(たかはし たつや)は、家に入ってきた。
『・・ッはぁ…ッめぐみサン!!!』
(めぐみ は俺の母さん。)
『ど・・した??!?!達!!』
『ッ…そッ…総長が!!』
『・・とぉさんがど-したんだよ?』

俺も、会話に入り込んだ。

『総長が、倒れてッ…都内の病院に運ばれました!!!』
そういわれて、 母さんと 快斗と 達さん で、病院に向かう。
 ついたときにはもう…父さんは、なくなっていた。
『…ッそ・・総長!!!』
『ぅ…』
オトコがたまっているところで。 泣いている。みんな…
『なくなぁ。オトコだろおめ-ら。達!!!遺書…もってんだろ?渡せ。』
『はい!!!』
母さんの一声は、強かった。

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