嘘つきな君からのキス
パチパチと瞬きを繰り返している間にも窓を越え、迷いなく私の傍にくる。
一気に襲うのは戸惑い。
「あ……ぅ……ゎきゃ!?み、みみみっ!」
そしてさらに犯すのは心臓の激しい脈動だった。
「まだ熱い」
テンパる私に通常運転の三神くん。
現在、三神くんの顔がとても近くにあって、額と額がくっついている状態にある。
よく熱を計るときのあの構図が為されていた。教室の、皆がいるこの場所で。
至って平静な三神くんが恨めしい。