嘘つきな君からのキス
皆で映画を見るのが目的だったのに別々になってしまったけど、沢山収穫はあった。
知らない一面を見れた。新しい感情も増えた。それで十分。
三神くんといると心臓は忙しないけれど何でも新鮮に感じられる。
それは不思議と満たされている感情であり、フワフワと浮いた……まるで、未だに映画の中に入り込んでいるような感覚があった。
そしてとても温かい。
この、気持ちは……。きっと。
「――明日も学校頑張ろ」
もう少しだけ、答えを見なかったことにしよう。まだ私には気恥ずかしい。