嘘つきな君からのキス
何が起こるかなんて予想もつかないけど、忠告を真に受けるならば何らかの構えが必要になる。
ダラダラと嫌な汗をかきながら首ごと左を向いた。
まだ窓枠を挟んだ外に三神くんは、いる。
「……誰から?」
「わ、分からないの」
「ふーん」
心配し過ぎなのか至って普通。そもそも何を心配していたのか。
相手の様子を伺いながらまた着席する。
すると、三神くんは見慣れて来つつあるように窓から侵入してきた。