嘘つきな君からのキス
――
「うにゅ……」
目を覚ますと壁紙が少し剥がれた天井。
あ……保健室だ。
見慣れた天井を凝視し、オデコに手を乗せる。手に触れるのは熱い温度。
熱、あるみたい。
測らなくても微熱を越えているのは、この体と付き合ってきた私がよく知っている。
何でまた保健室にいるんだっけ?今日は万全じゃなかったけど大丈夫な範囲だった筈。
ぼんやりと出来事を思い返そうとした時、カーテンが音を立てた。