嘘つきな君からのキス
嘘にしろ、そうじゃないにしろ。
結局の所結論なんて変わらない。
「三神君は私の事……」
「だいじょーぶだって!三神はちゃんとれーちゃんの事好きだよ。分かりにくいだけで。分かってないだけで」
「え……?それってどういう……」
どういう意味?
そう聞こうとしたところで、聴こえる声。
「あ!玲雨いた!!!」
「あ、朱……」
どんな顔していればいいのか戸惑っていると、そんな心配必要ないかの如く。
「やっほー朱さん!れーちゃんなら問題ないから、僕とデートしよっか」
「は!?ちょっまっ!!」
鳴瀬君は朱の手をずんずんと引いて遠く遠くに去っていく。
ポツンと残された私は独り。