嘘つきな君からのキス
×××
夢は、多分見ていなかった。
見ていたとしたらどんな夢なのだろうか。いい夢だったのか、悪夢だったのか。
そんな事を考えてみるけれど、意味なんてなくて。
今この状況に只々困惑していた。どうしてこうなっているのか。
「!?!?!?」
ガッチリ拘束されているかのように抱きしめられているこの現状。
さらに言えば、見覚えのある天井、匂い。ここは多分保健室。ベッドの上。
多分。いや、確かめたから間違いようがない。
抱きしめてるのは他でもない三神君。
一体私はどうなったと言うのだろうか。
必死に思いだそうとするも、この状況と変に熱い脳では処理が間に合わない。
一番に思いだせる事が、
「っ~~!!」
三神君にキスされた事だなんて。