嘘つきな君からのキス
考えている事がバレたんじゃないか。そう思ったけど、考えが読まれるなんて事はない。と思い直しておそるおそる顔をあげる。
いるのは予想通り、不思議そうに首を傾げた三神くん。これじゃあ私はだたの様子のおかしい子だ。
「な、何でもない……です」
気まずさから縮こまってしまうも、呼びかけられたからには用事があるのかもしれない。
きちんと相手に向き直り、問いかける。
「あの、それで……何かな?」
「え?」
「え?」
おうむ返しのように言葉を返す。三神君も私と同じように首を傾げている。
質問、間違った……?
頭を抱え込みそうになるのは抑えたけれど、視線は机に向けた。