嘘つきな君からのキス
とりあえずながらに、会話を成立させようと「小動物って何?」と、どもりながらも精一杯に問い掛けたのだけど……
「熱、今日はない?」
華麗にスルーされてしまった。
難しいな会話って。タイミングとかあるのかな。
もとよりそれを会話の内容にするつもりがなかったのだろうけれど、私はアホな考えを浮かべてからコクリと頷く。
「そ。また熱ある時は一緒に寝てあげる」
「!?」
ビクッと体も心臓も跳ね上がったのを体感した。
この場合、双方で驚く事となるのだ。
一つは教室で誤解を招くような発言。もう一つは三神くんの手のひらが私の頭に乗っていた事だった。