嘘つきな君からのキス
フワフワした頭で変なことを考え、それなら退かないと。と、力が入らないのに体を起こそうとした。
「ごめんね。今退くよ。三神くん」
だけど、半分起き上がった所でベッドが軋み、カクリと肘からまた落ちた。
「わっ……」
「いーよ寝てたら。熱あるんだろ?」
窓にベッドが隣接されている為に、窓から入ってきて此処に乗ってるんだと思う。
三神くんは一度私を覗きこんだ後、何を思ったかピタッと額に手を当ててきた。
「!つめた……っ」
「俺が冷たいんじゃない。逢坂が熱いんだよ」
それもそうだ。普通より熱いんだから通常の体温に降れると冷たい筈だ。
それを差し引いても冷たい気がしたけど、熱がある身じゃよくわからない。
ふと、必要以上に見られている事に気付く。