嘘つきな君からのキス
ほんの少し三神くんに笑いの余韻が残っていた所に、コンコンッと叩く音。
見れば窓の外にはクラスメイトが立っていて、三神くんを呼んでいるようだった。本人は窓を開けてそれに応答をする。
「何?」
「やー、邪魔して悪いな。ごめんねー逢坂さん」
微塵にも此方に言葉を投げ掛けられるとは思って居なかったので、慌てて首を横に振った。
「今から野球すんだけど、三神もやるか?つか、やるよな」
「うん」
決定も決定。即答も即答。
時計を見れば休み時間も終わりに近くて、聞いてしまった。
「あの、もう授業始まるよ?」
と。