嘘つきな君からのキス
「そんな慌てなくてもいいよー。流石れーちゃん可愛いね」
「え!?あの……っ!」
「そんなれーちゃんに残念ながら忠告です」
突然今までの明るい陽気な印象を捨てて真剣な表情になるから、私も雑念を捨てざるを得なかった。
ゴクリと生唾を飲んでしまう。
「ちゅ、忠告って……?」
「――うん。傷ついたり、泣いたりとか、色々だけど、三神が好きなら三神とは付き合わない方がいいよ?」
何?それ……。
間髪入れずに言われた忠告。ハッキリしない関係云々は抜きとして、聞き捨てならない言葉だった。
「多分、三神は……!!うわぁ!」
そこに邪魔をせんばかりにボールが鳴瀬くんの隣の窓の枠に当たって跳ね返った。
近くにいた私も驚きで胸を押さえる始末。