嘘つきな君からのキス


自分で考えていて何が何だか分からなくなって、唸りをあげるしか出来ない。

いや、そもそも忠告に従えれるならとっくにあの日の関係は解消出来た筈で……


「……まあ、何でもいいけど考えすぎんのだけは止めた方がいいよ?それだけで発熱した事もあるでしょ?」

「……うん。分かってるよぅ」


もっと楽観的に。そんな事を言われまた頷いたと言うのにどう言う訳か映るのは見慣れた天井で。


「情けない……」


情けな過ぎて泣けてくる。息を吐き出して目に腕を伸せて暗闇を作った。

授業中に考えすぎて発熱を起こしてしまうなんて、いい加減この体質も恨めしくなってくる。

熱いし、寝れないし、ダルいしで最悪だ。


でも……あの日もこんな状態だったな。





< 47 / 161 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop