嘘つきな君からのキス


「あの、何で此処に?」


照れくささから、布団を口元まで引き上げた。


「言ったじゃん。また熱が出たら一瞬に寝てあげるって」

「それ冗談じゃ……って、ちょっとまっ……」


こればかりは抵抗を試みる。が、敵う筈もなく先日のような状況に。

三神くんが近くて、近すぎて。ぼんっと顔から火が出るんじゃないかと言うくらい体温が急激に高くなった。


「こうするといつも顔真っ赤」


クスリと笑うから私は……私は……


「っ~~。から、かわないで、よっ……」


それだけ言うのにも必死で、今すぐ手離しそうな意識を持っているのにも崖っぷちの状態。


「からかってない。ホントの事。だって俺、逢坂無しじゃ生きられない」

「ひっ……!」


冷たい手で前髪をあげられたかと思えば額に落ちるキス一つ。


だから……免疫ないんだってば……っ!




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