嘘つきな君からのキス
そして来る昼休み。宣告通りに三神くんの後をつけていた。
彼は自由気ままで、一定の位置にいたかと思えば突如に移動したりする。
現在は声を掛けてきた友達であろう人と話込んでいる。
私は廊下の角から覗くような状況にドギマギしていた。
「意外と普通だね」
朱は至って冷静にしていたけど。むしろ退屈そうだった。
「意外とって、どんなイメージだったの……」
「三神くんって謎な人だから、もっと変な事するんじゃないかって思って」
「流石にそれは……」
朱の発言に終始苦笑いしか出来ない。