私の彼氏になってください

―――――
――








「馬場の笑顔って怖いよな」



「え?怖い?意味が分かんないんだけど」



「言葉の通りだけど。何か企んでる感じを常に感じる」



「そんなことあるわけないじゃんー?」






倉本とバザーで温かい缶コーヒーを買って、二人で近くのベンチに腰を下ろした。





白い湯気の立つコーヒーを一口すすった途端、倉本がいきなりそんなコトを言うからビックリした。





初めて言われたよ…、笑顔が怖いなんて。






「まー…、別にいいけど。感想言っただけだし」



「今まで私のコトそんな風に思ってたの〜?けっこーヒドイよね、倉本って」



「今まで…というか、最近特に感じるんだけど。だいたい別のクラスなのに何で毎朝俺にひっついて教室に向かうんだよ?」



「え?ダメだって誰が決めたの?」



「誰も決めてねーけど…。馬場と会話してたら頭おかしくなりそーだな」



「そっかな〜?ななっぺにも柚にもそんなコト言われたことないんだけどー」






そんなコト言うなら…




最近私だって感じてるんだから。






倉本との会話に、やたらイジワルな質問が多いコト。





そろそろ気付いてくれると思ってるのに…私の気持ち。







「あれ?マサじゃん。女と一緒だ〜」



「ホントだ!おいおい、俺らとつるまないかと思ったらデートかよ?」





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