SugarⅢ
お?
ゆっくり目を開ければ、地面でのびているいかついお兄さんと、あたしを見て不思議そうな顔をする有明がいた。
「うわ、遅刻だな」
「あれ、あれれれれ。有明って強かったの?」
あたしの手からカバンを受け取って、スタスタと歩いていく。
「強いっていうか…俺ん家、空手の道場だからさ。自然と、な」
空手の道場……
すげぇ。
え、やっべぇ。有明ちょーカッチョいい。
「ギャップがハンパないね。可愛いのにね、強いんだね。あたしギャップがある人いいと思うよ!」
「あはは、そう?」
あぁ、でもやっば可愛い。
頼りないと思っていた君
意外な一面を見せられて
キュンときた
(俺意外と鍛えてるからね)
(えー嘘だ)
(ほら)
(うわ、キュン死にしそう)
可愛いけど強い彼に、恋をしてしまった。
ーENDー