SugarⅢ
「あの……っ」
微笑んで待っててくれる有明君と、バッチリ目が合った。
その瞬間に、頭の中で考えていたことが吹っ飛んだ。
「す……鈴木です!」
時すでに遅し。
あたし、何て言った?
頭の中が真っ白になって、何も考えられなくなって……言っちゃった。
鈴木です!って。
「え、鈴木さんだっけ?」
当然、有明君はポカンとした顔であたしを見る。
「あ、えっと……、姫仲です……」
「だよね(笑)」
あーっ、もう!
言っちゃえ!