SugarⅢ
「有明君っ、好きです! 付き合ってください!」
チョコを差し出して、大きな声でそう言った。
下を向いているせいで、有明君の顔は見えない。
でも、これだけは確実。
あたし、絶対変な子だと思われたよね。
「うん、いいよ」
その言葉と共に、手の重みがなくなった。
「え……?」
「いやー、一瞬焦ったよ。名前間違えて覚えたのかと思ってさ。」
何が何だか分からないけど、とりあえずあたし、告白が成功したみたいだ。
「姫仲です…。」
頭の中が真っ白になって
考えてた言葉も
全部飛んじゃって
あれ、あたし何て言った?
(前から姫仲のこと、知ってたんだ)
(えっ!?)
(鈴木です!って言われたときは、本気で焦った)
(緊張しすぎて…)
まぁでも、可愛かったけどね。
ーENDー