天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅦ
「ここが天神学園ねぇ…」

神楽 七星(かぐら ななせ)は校門の前に立ち、これから自分が三年間通う事になる学び舎を見上げた。

彼女はこの天神地区とは違う地区の中学に通っていた為、天神学園の事はよく知らない。

中学時代に訳あって上手く馴染めなかった七星は、少しでも違う場所で高校生活をスタートさせたいと、この天神学園を希望進路に選んだのだ。

寮通いになって何かと不便にはなったが、まぁそれはよしとしよう。

(ここから再スタート…ま、大して中学と変わらないだろうけどね)

僅かに自嘲しながら。

七星は校門を潜った。

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