天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅦ
次に教室に入ってきたのは。

「し、失礼します…」

五所川原を抱えてモジモジしている花音。

「橘 花音さんですね。どうぞ席について下さい」

「……い…痛い事とかしない…?」

「しませんよ、僕は医者じゃないんですから」

兆志に促されて、チョコンと座る花音。

「橘さんは、天神学園にご兄弟がいるんですね」

「うん…3年にお兄ちゃんと…2年に拓ちゃんがいるの…」

五所川原に顔を半分隠して、小さな声で花音が言う。

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