天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅦ
還騎は星と天を紡ぐ偉大な魔女
教室で二人きりで向き合う兆志と還騎。
「…どこで知ったのか知りませんが…」
兆志は小さく溜息をついた。
「今では僕は歯牙ない天神学園の一教師に過ぎませんよ?還騎さんが何を期待しているかは知りませんが、僕には貴女を満足させるような力はありません」
「それは嘘でしょう、因幡先生」
還騎の口角がつり上がる。
「死神の世界で地区長とは、相当な実力者だけに任せられる役職…特にこの天神学園の存在する天神地区は、昔から優秀な死神のみが地区長に任命される、いわば出世コース」
スッと。
衣擦れの音すらさせずに還騎が立ち上がった。
「如何に現役を退いたとはいえ、元地区長の死神であった因幡先生が力無き存在だなどと…とても信じられませんね」
「…どこで知ったのか知りませんが…」
兆志は小さく溜息をついた。
「今では僕は歯牙ない天神学園の一教師に過ぎませんよ?還騎さんが何を期待しているかは知りませんが、僕には貴女を満足させるような力はありません」
「それは嘘でしょう、因幡先生」
還騎の口角がつり上がる。
「死神の世界で地区長とは、相当な実力者だけに任せられる役職…特にこの天神学園の存在する天神地区は、昔から優秀な死神のみが地区長に任命される、いわば出世コース」
スッと。
衣擦れの音すらさせずに還騎が立ち上がった。
「如何に現役を退いたとはいえ、元地区長の死神であった因幡先生が力無き存在だなどと…とても信じられませんね」