弱虫ガールと図書委員長。
「で、昨日も何もなし?」
「はい…」
何時ものように昼休みに屋上でお昼を食べていると昨日の話になり、只今説教中。
「ほんと、あんた成長しないね~」
「うぅ…」
キツいお言葉を放つこの美人は三浦麗香(みうられいか)あたしの親友。
「図書委員入れつったのにじゃんけん負けて美化委員入ってるしさ、もう一年よ?うじうじしてると彼女出来ちゃうわよ。いやでもアイツモテるんだから。」
麗香のごもっともな発言に何も言い返せないあたし。
あたしはすごーく気が弱い弱虫な性格。
「バレンタインも渡したと思ったら自分の名前書くのわすれて、ロッカーにいれるだけで失敗しちゃったし、もうあんま手段ないよ~」
「う~、ごめんなさい。」
「も~、泣かないの。柚希は可愛いんだからもっと自信もちな!」
頭を軽くぽんぽんと叩く麗香はあたしのお姉ちゃんみたいだ。
美人な麗香に可愛いって言われて慰めてもらってるのは惨めな感じがするけど、
麗香の言葉は何か勇気がわいてくる不思議な感じがした。