ピエロ



side:B



無表情よろしくの白を見つめる。

何を抱えてるんだろって聴きたくなるほど哀しい目をすることがある。

今もそうだ。

仲良くなってからはだいぶ表情豊かというか、人間らしくなってきた。

そんな表情を見られるのが自分だけだったらいいなと思う。



そんな我ながらセンチメンタルなことを思うな…とか考えながら白に声をかける。



「そろそろ行こう。ゆにちゃんに怒られるよ。」


白がゆっくりとこっちを見る。

その、切れ長な目が俺を移してると思うと嬉しくなるぜ。このやろう。

「確かに、しかし相変わらずせっかちだな。そんなに俺と二人でいたくないのか。第一、黒が遅れてきたのだろう。」

とさらっと拗ね、チクチクと言ってくる。

もちろん、無表情でだ。



「ごめんごめんって。じゃあ。俺先に行くね。一緒ってのはちょっとな。」

と駆け出そうとした時に、手を掴まれる。

「何。どうしたの。」



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