ピエロ
「そろそろ手を離してくれてもよくないですかぁ?」
またまた俺のかわいいボイス炸裂
白は無視したまま俺の手を引っ張って到着したエレベーターに乗り込む。
「おい、無視か。拗ねるいやグレるぞ。」
そのまま、閉まるボタンを押す。
そして、通常のボタンのしたにある非常用のボタンを三回押して間をあけてから一回押す。
それで、俺たちの目的地へと到着できるのだ。
エレベーターに入ったあとも手を掴まれたままだ。
そのままゆっくりとエレベーターが下へと降りていく。
このボタンを押したときは目的地に着くまでは外から押しても扉は開かない。
それをいいことに白は手を掴んだままだ。
「あの白ちゃん。そろそろ怒るぞ。」
一生懸命手をグイグイ引っ張ったり、ぐるっと手首をつかって振りほどこうとする。
しかし、手は離れてくれない。
白は、ニコニコしながら楽しそうだ。
そうやって攻防を繰り広げていると、俺のひじが何かにぶつかった。