ピエロ

皆、俺を褒めそやすがなにひとつおもしろくない。



所詮、俺は父の操り人形なのだから。



いつのまにか、本気で笑わなくなった。

泣くこと。怒ること。すべての感情を推し殺し必要なときだけ意図的に作りだす。



皆、それを信じるから困ったことなど一度もない。



ただ、なにもかも面白くないのだ。



この晴天さえも、嘘らしくて嫌いだ。

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