片思い経由、恋愛行き


どうやら彼女は俺の気持ちには気付いていない様子。



…俺がこんなことまでしているっていうのに…




「俺、その子と友達になれてからの毎日が、すごく幸せなんだ。
いろんなことを知っていくうちに、前よりももっとその子を好きになった」


「……」


「特に、時々見る笑顔がすごく素敵で好きなんだ」



そう言ってぎゅっと腕に力を込めた。



“キミの笑顔が見たい”という思いと共に。





成海さんの髪の匂いが至近距離で鼻腔をくすぐる。



女の子らしい、いい匂い。



こんなことも、ほんの2週間前までは感じられなかった。



また1つ、新しい発見。




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