片思い経由、恋愛行き
「うん、わたし、7時40分にあそこに行くの。あなたは45分になると来るよね」
「あ、うん。
バスに乗る15分前にはあそこにいないと、何だか落ち着かなくて…」
「あ、それわたしも。一緒だね」
ふふっと柔らかく彼女が微笑んだ。
素直に、かわいい…
大きな漆黒の瞳が、笑うと細くなった。
白い頬にできるえくぼが何とも愛らしい。
彼女のふわふわした空気に、何だかほんわかな気分になる。
さっきまであれだけ緊張していたというのに、今は逆に落ち着く。
…もっと話したい。
彼女と、もっといろんな話がしたい。