片思い経由、恋愛行き
「そつぎょうおめでとうのおいわいだよ!」
「卒業?」
…あ……
そうだった、私立高校は今日が卒業式だ。
…ということは成海さん、もうあのバス停に来ることはない…?
「海斗くん。成海さんはもう家に帰ってるの?」
「うん。11じぐらいにおわるっていってたから、もうかえってるとおもう」
「…そっか」
じゃあ、あのバス停で彼女に会うのは、この前が最後だったってことか…
「ちょっと海斗!先に走って行かないの!」
海斗くんと話していると、遠くから髪の長い女の人が走ってきた。
前に一度見たことがある、海斗くんのお母さんだ。