片思い経由、恋愛行き
目の前の姿を見れば見るほど胸が締め付けられる。
郁也の隣まで移動して肩を抱いた。
「なんか…ありがとう。嬉しいよ。
郁也、ほんと俺のこと好きなんだね」
なんて言って軽く笑ってやる。
「バカヤロウ…っ勘違いするな!お前のことなんか何とも思ってねぇよ…ッ」
乱暴に涙を拭った郁也が、相変わらずの口調で返してきた。
だけどそんな言葉も、泣いてくれた後じゃ説得力なし。
そんな郁也の姿が嬉しくて、思いっきり笑ってやった。
普段は強気だけど、本当はすごく優しい郁也。
俺の親友で、きっと俺の一番の理解者。
…ありがとう、郁也。