片思い経由、恋愛行き


「ねえ!いつまでケンカしてるの!?ゆずちゃんたちいっちゃうよ!
おれもうさきにいくからな!!」


「えっちょっ…!!」



俺たちの喧嘩に痺れを切らした海斗くんが、急に走り出した。



「おい待て!1人で行ったら危ないだろ!」



追いかけて郁也も走り出す。



後ろを振り向くことなく、物凄い速さで走って行く海斗くん。




2人とも頑張って…



「お前も走れよ!なに突っ立ってんだよ!!」



…え…



「海斗クンを1人で行かせるわけにはいかねぇだろうが!!バカかお前は!」



少し離れたところから郁也の罵声が飛んでくる。



「…だから俺はいいんだって…」


「はぁ!?お前まだそんなこと言ってんのか!」


「……」




「…ッあーーーもうっ!!!!!」
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